焼杉の外壁 三角焼き

2021/4/28

 

本牧の家の外壁では焼杉を使っていますが、

焼杉加工は住まい手の要望で三角焼きという伝統的な方法で行いました。

 

 

3角になるよう3枚の板を縄で束ね、中にかんな屑を詰めて、着火してから垂直にします。

頃合いをみて縄を解けば、焼杉の完成です。

 

 

 

 

 

三角焼きはかなりの手間がかかるので、普段はバーナーで焼いています。

 

 

三角焼きとバーナーでは仕上がりの違いがあり、

バーナーは均一に焼き目を入れられるのに対して、

三角焼きは、焼く間は垂直に立てるため、上下で焼きムラが出ます。

 

 

外壁にとして貼った時に炭化の激しいところと、そうでないところが模様のように出てきます。

 

 

 

初めて仕上がりを見たときには、こういう見え方になるのか!とはっとしましたが、

住まい手には、三角焼きならではのものとして「対比が綺麗!」と気に入っていただき安心しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、焼いた後にブラシを使って洗い出すと浮造り(うづくり)仕上げとなり、内装材になります。

 

こちらは、階段の段板を加工しています。

 

 

 

浮造りにすることで表面がでこぼこしますので、階段では滑り留めの効果も少し期待できます。

 

 

伝統的な技法を知る良い機会となりました。