続 三浦の家(水周り編)
2020/12/5
夏に完成した三浦の家 水周りのご紹介です。
まずはキッチンから。
II型で、通路幅を1.3m確保した広々使えるオーダーキッチンです。
天板は、無垢板を剥ぎ合わせたもの。シンク側は長さが4.5mもあります。
水場で無垢板の天板を使う事を躊躇される方もいますが、
お手入れは他の素材とそんなに変わりません。
キッチンに立つと、森と海が同時に見えてきます。
シンクはステンレスで幅900mmほどの大きめなサイズ
カウンター下には幅600mmのASKOの食洗機もセットしました
コンロ側の壁にはイタリア製のレトロなデザインのタイルをチョイス。
照明はシンプルな真鍮のペンダントとブラケットで揃えています
続いて、洗面室(2ヶ所)
シンプルに無垢板天板と流しだけの造作です。
漆喰の壁に、ヒノキの床板
タオルウォーマーは壁に馴染む白色としました。
こちらは少しデザインを変えて、キッチンと同じ無垢板接ぎ合せの天板
壁はヒノキの板張り、床はタイルとしました
そしてお風呂(2ヶ所)
洗面室とは扉で仕切らず、オープンなつくりとしました。
浴槽の前には大きな木製窓。
(写真にはまだ写っていませんが、窓の外にはデッキができています)
近隣から隔絶されたプライベートなお庭を眺めながら入浴ができます。
壁面は、タイルとヒノキの板を使い分けています
こちらは4面シックなグリーンのタイルで仕上げました
最後はお手洗いです。
曲がりのある一枚板に、信楽焼のボウルを合わせました。
水栓や配管、紙巻は全てブラックで統一し、タオル掛けのみ真鍮でアクセントを加えてみました
お手洗いの漆喰の壁は、陰影が出るよう「引き摺り仕上げ」としました
以上、三浦の家の水周りのご紹介でした
ただいま外構工事を進めており、もう少しで完成。
そちらも改めてご紹介します。
続 稲村ガ崎の家 リノベーション
2020/11/14
この頃は寒さも少しずつ増し、そろそろ冬の気配を感じます。
先月、新築2軒がお引渡しとなり、ひと段落、秋の深まりも感じて
近くの山にショートトリップしてきました。
ひんやり心地いい風を受けながら森の中を歩き、動物と触れ合い、とても癒されました。
さて、稲村ガ崎の家 リノベーション 続編です。
前回のLDKに続き、残りの洗面所、浴室、トイレ、書斎をご紹介します。
洗面はキッチンと同じくモールテックスにオークの扉を合わせました。
落ち葉の溜まっていた裏庭にはデッキと板塀を設置し、盆栽をディスプレイします。
After
Before
洗面所の隣は浴室、造作風呂です。
洗剤や水のかかりやすい部分にはタイル、腰上に桧をはっています。
ちょっとしたお庭を臨めるお風呂であれば
調光できる照明で室内側の明かりを落とし、外をライトアップするのがおすすめです。
リラックスタイムを存分に演出できます。
ゲスト用のトイレ
Morrisの壁紙と一枚板をアクセントにした空間です
書斎には採光窓を取り、暗い廊下に光が入るようにしました。
隣接する寝室との間仕切りには2枚の回転扉を設置しています。
Before
After
玄関と廊下の壁は既存の繊維壁に珪藻土を上塗りしています。
(引き摺りヘッドカット仕上げ)
玄関は和風の設えとなっており、状態が良かったので、ほとんど既存を生かしています。
和風の玄関を入ると、奥には海外を思わせる空間が広がります。
家の主人が変わると、その人らしさが家に現れて、リノベーションの面白いところだなと感じます。
以上、稲村ガ崎の家 でした。
屋根:銅葺屋根(既存)
外壁:杉板貼り
室内床:杉板・タイル・オーク(ラフ仕上げ)
室内壁:漆喰・珪藻土・クロス・タイル
近藤
三浦の家 完成しました
2020/9/6
今年の頭から工事を進めてきた三浦の家が完成を迎えました。
数回に分けてご紹介します。
長手は13間(1間は1820mmなので、約23m)、
バーンと両手を広げたような(表現がムズカシイ・・)外観の平家の住宅です。
木製の窓を除き、基礎巾木から屋根板金まで、外回りは全て黒色で統一。
東京湾に向かって、たっぷりと開口を設け、
玄関を入るとこのビュー
海の青が目に飛び込んできます。
船が行き交う光景は、なんとも穏やかな気持ちにさせてくれます。
ちなみに窓の先に見える、草屋根の家は、知る人ぞ知る「みらいの家」です!
L4m超えのダイニングテーブル
「この〜木なんの木 気になる木〜」のあの木です。
北向きのLDKではありますが、高窓と天窓を設けたことで
柔らかい光が入り、とても明るい空間となりました。
薪ストーブは、ドイツのアイアンドッグ No.7
ストーブ背面は、蓄熱する土壁です。
多治見の土を使うことが多いですが、こちらは関東 荒木田の土。
横に見えるは、通称ホビットルーム 書庫です。
入り口は土を丸く塗ってもらいました。
床板は、吉野杉。
180mmと幅広の板で、節がほとんどないもの。
ストーブ下は、自然石を敷き、灰対策としました。
次回は水まわりをご紹介します
つづく
稲村ガ崎 リノベーション 完成
2020/7/12
少し前になりますが、4月を目前に桜が咲き始めた頃、
鎌倉稲村ヶ崎 戸建てリノベーションが完成しました。
山の上から海を望む、素晴らしいロケーションの物件です。
床材は、のこぎりで切り出したエッジをそのまま生かしたラフオーク
キッチン扉は床材と合わせてオークのラスティック、
天板には黒に近いグレーのモールテックスを採用しました。
既存の赤レンガの柱に合わせて、キッチン壁にも赤レンガを新規で入れました。
ルーバー天井で奥行きのある空間を強調しています。
薪ストーブはスキャンサーム シェーカー を導入しました。
スッキリとした他にはないデザインがスタイリッシュな空間にマッチしています。
新築時の70年代の有機的な要素を生かしたいと、
ストーブ下の床タイルはヘキサゴンタイルと木が融合するようなイメージで突き合わせました。
なかなか職人泣かせの作業となりましたが、手間をかけた甲斐ありインパクト大です。
各部屋の家具は大工が手加工でヴィンテージ風に仕上げました。
一部、既存を生かした仕上げ ( 赤レンガ柱など ) や ラフな床、ヴィンテージ風家具のため、
住まい手のK様より
「新居だけれど、傷や汚れなどに気を遣わず、生活していてストレスがない!」
と以前の新建材のお住まいと比較して感想をいただきました。
既存の状態はこちら
建築当初の住まい手は工務店を経営されていた方とだけあって、各所に粋なこだわりがみられ、
和と昭和モダンが融合したポテンシャルの高い物件でした。
工事では一度、スケルトンにしています。
山の上という立地やボリュームの大きさが相俟って、根気のいる現場でしたが、
住まい手の人柄とロケーションに救われ、大変な中でも楽しい現場でした。
延べ床面積50坪以上の贅沢な平屋リノベーション、次回 造作風呂につづきます…
屋根:銅葺屋根(既存)
外壁:杉板貼り
室内床:杉板・タイル・オーク(ラフ仕上げ)
室内壁:漆喰・珪藻土・クロス
近藤
続々 愛川半原の家
2020/5/23
住まい手より、現在の家の様子を送っていただきました。
山の緑を背景に。
こんなロケーションはなかなか珍しい(合成写真ではありません!)
秋には紅葉した木々に囲まれると思うと、心が躍ります。
板塀に見えるは、セルフビルドした薪小屋です。
今冬に向けて、薪を収集中だとか。
こだわりのキッチン&カウンター
カウンターから、窓越しの山の緑がちらり。
お茶でもしに行きたくなります。
夜はというと、
さすが愛川町、空気が綺麗で星もくっきり
山と川が近い立地ですが、湿度は安定しているそうです。
無垢材と土壁効果が出ているのですね。
住まい手にとっては、数ヶ月におよぶセルフビルドで随分大変だったと思いますが、
暮らしはじめて効果を実感できると、喜びも一入でしょう
今後はラグや植物を入れていくとの事。
楽しみは尽きませんね
屋根:ガルバリウム鋼板
外壁:杉板(ウッドロングエコ セルフ塗装)
室内床:桧・杉板
室内壁:土壁 漆喰(セルフ左官)・珪藻土クロス